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  ミカンのレポート
概要

回答者のプロフィル


1999年産ミカンの味


ミカンがおいしいとイメージする県

ミカンを購入する店

無農薬・低農薬


産地からのミカン通販


1年間食べたことのない柑橘


21世紀まで残したい柑橘


生産者への意見

果物店から産地へ





果物店から産地へ
 
 99年産早生ミカンは各産地とも食味の低下がいわれました。今回アンケートを実施したほかに、電子メールをもっている果物店にも問い合わせし、次の5店から意見をもらいました。生産者の方々の今後のミカンづくりにも参考にしてほしいと思うので、ここに掲載します。

(1)ミカンの販売
(2)今後有望な柑橘
(3)産地への提言

 
以上の3項目について、5店が電子メールで回答を寄せてくれました。お店のもっているホームページにもリンクしてあります(丸東果実店は「食品広場」内「DOS君のページ」にリンク)。

おおさわや(大澤重信さん)-長野県伊那市

(1)
ミカンの販売

 温州系については、早生から晩生まで一貫して和歌山の特定産地だけしか販売しておりません。
 
 理由は1)私の好みにピッタリ合っていて、お客様の支持も大きい。味が濃厚、すなわち甘酸適和が素晴らしい。値段では代えられない商品と自負しているからです。2)ひとつひとつ厳選した手詰めの選果。3)生産者の顔が良く見える。4)我々小売店にとって、<みかん箱>パッケージも大事な要素になります。

(2)
今後有望な柑橘

 デコポンは、食べ易く、甘酸適和、味濃厚。主産地熊本は、台風の被害のため良い品が少なく販売量で昨年対比は半減しました。
 
 3月露地ものに粗悪品等多くスーパーや八百屋さんの安売りの対象になっているため、12月より1月までハウスもののみ贈答用として販売。そんなわけで今年は今ひとつ力が入りません。
 
 アンコールは、容姿が温州みかんに近く、若干種があるものの、皮が剥き易いので、人気があります。
 
 八朔は木成り完熟品を扱っています。
 
 日向夏・文旦・紅甘夏は、主に籠盛り用です。
 
 マーコット・ジューシー・美生柑などは、デコポン・アンコールに比べると、やや薄味のため、これから初夏にかけてはお客様の支持があります。以上が当店の販売傾向です。


銀コップ(坂本大作さん)岐阜県高山市

(1)
ミカンの販売

 今年の紀州以西の柑橘はどれもあまりよくないですよね。まあ昨年の天気や今年は裏年にあたるなどありますが……。八朔もいつものキレ?がありません。ところで、産地に聞きたいのは、最近はやり?の糖度光センサーについて、ミカンにあって、なぜ甘夏・八朔など他の柑橘にないの?が不思議です。差別化商品としてうってつけです(ただしほんとに計ってるのであればですが、有機の表示と同じで名前だけということもないとはいえませんよね。箱に光センサーなあんてかいてるだけかも……。だって実際ほんとか?ってのがありますからね。河内とか今年評判よかった浜松なんかはなるほどと思いますけど。

(2)
今後有望な柑橘

 デコポンのように、食べやすさと味がいいもの。
セミノール・清見は前ほどでませんね。
ジューシー・美生柑は……! 種がおおいのはダメみたい
もっと甘夏や八朔にいい物ができればいいのにと思います。

(3)
産地への提言

 いまやネットでも果物生産農家が販売しています。しかもお値打ちにです。以前はフルーツ専門店は日本の先代が築いた文化だというのもうなずけましたし、それが一つの励みでもありましたが、お客さんの意識も変わってきていると思います。値の高さにも限度がありましょう。ハウスものの異様な早出しはまさに自分の首を締めていますよね。おいしくないですもの、ハッキリいって!いまや料亭でもそんなに使いません。定番をおいしくつくってほしいですね。え!それじゃあ、おいしいときに一番安くたたかれて産地は食っていけない? そうですよね。難しい問題ですね。
 
農薬が心配とか消費者の意見って、意外とマスメディアの受け売りが多いようです。お菓子やジュース飲んでいたりすれば意味がない!なんてよく思います。といって無農薬にすればどうなるか考えるまでまでもないですし……やはり正直に「低農薬です」とか書くくらいがいいと思います。

 

丸東果実店(今井隆さん)神奈川県川崎市

(1)
ミカンの販売

 99年度「早生みかん」の近年稀に見る「まずさ」、そのことによって末端消費者に今年のミカンは「まずい」という悪印象を与えてしまったのは事実です。狭い地域だけでなく、全国的にミカン自体の売上が落ち込んだのも事実。年が明けて「青島系」が出てきて信頼を復活させたのも事実。でも時すでに遅しで、ミカンの売上げも、消費も落ち込んだままシーズンは終わった。

「初めよければ 終わりよし」なのだけど、この逆だと最悪でした。これは難しい問題なのですけど

 消費者……おいしいみかんを食べたい。店を渡り歩いて買ってももどこも「まずい」
 
 小売・仲卸……正直言って「売りたくない」。だが、お客さんは「まずい」と言いながらもみかんを食べたいから買う。まずいとわかっていて売る。これは後ろ髪ひかれる思い。「まずいから店に置かないよ!」と言いたいが、なかなか そんな エー格好しぃ は できない。
 
 産地……早生みかんは全国的にまずかったのだから、いっそのことメディアを通して、「お詫び、早生みかんの味は全国的にイマイチです、年末には復活しますので 今しばらく お待ちください」などという 新聞広告いれて促しては……。

(2)
今後有望な柑橘

 一押しで「デコポン 」これっきゃない!あの 歯ごたえ、というか、かんだ感触 あれは果物を超えている。酸抜けしていれば言うことなし。

(3)
産地への提言

 その1:等級表示
 等級の全国JAのJAS企画で「秀・優・良・無印」というふうに4段階統一規格を作ってほしい。「青秀 赤秀 緑秀」全国ばらばら。どれが一番の秀か? などというクイズをやっているのではないのです。ぜひとも統一を!
 
 その2:啓蒙CM

 白衣を着、メガネをかけた教授風がミカンの仲間と効能を訴えたCMが流れていたが、まじめに喋っていて急にニコッ、とするのは見ていてシラケる。 インパクトを求めた好例として藤原紀香の「イチ サン パーッ」や温泉で真剣勝負の卓球をする「LOVE BEER」などがある。啓蒙CMを作るときには、全国の小売・仲卸にプロデュースしたがる人も中にはいるだから そういう人も 企画に参加させてほしい。実は私なのだが!
 
 その3:デコポン
 近年稀に見る「傑作商品」。知名度も全国区になり、期待大の商品だが、欠点は、時折「酸抜け」していないものにぶつかること。おいしいだけに反動が大きい。「スッパイぞ」のクレーム。売っている本人もその酸っぱさを知っているだけに、疑心暗鬼で売っている。外から判別不可能だけに、酸抜けの徹底化をお願いします。
 
 その4:絶対不可能な事
 くだものに「旬」を作ってほしい。ミカンの販売は10-2月まで。そして7月だけとする。果物のコンビニ化365日食えるは、果物の 価値をゼロにしている。 その時期にならなければ「食えない」とすると果物の価値は無限大になる。いまは「だらだらだらだらだら」と売っている。売上げは確実に落ちるが、価値が落ちるよりマシだ。
 お客様からも「旬」を作ってほしいの意見あり。とにかく季節が長い長い。果物のコンビに化。24時間365日いつでも食べられる。これではいけない。


石井果実店(石井東さん)岐阜市

(1)
ミカンの販売

 まず10個食べても10個ともおいしい蜜柑づくり(糖度14度15度なんて必要ないです。13度を超していれば、良いです。酸味とのバランス、それに知らぬうちに次に手が出ているおいしさ、甘さがベスト)。
 ワックス処理については、まだまだあります。販売に当たっては鮮度落ちが少ないから良い面もありますが、日数が経ちすぎると肌の皮がむけるがごとくワックスがはげ落ちてそれはそれは見苦しい。売る方も買う方もいやですね。
 品目で特に多いのが愛媛管内だと「アンコール」などがすごいね。私も販売の立場から自分で食べる消費者でもありますが、すべてワックス処理は不要と思っています。

(2)
今後有望な柑橘

 美生柑(ジューシーオレンジ)・三宝柑・マーコット・アンコール……数を上げれば切りのないおいしい柑橘が山積みなのに種があって面倒だの一言。しかしこれだけ食に関して面倒だなんて時代は「世も末ですね」。
 
 でも、上記の果実の種なしが出来たら少なくとも今よりは絶対に売れますよ。

(3)
産地への提言

 出荷体制。……市場経由でいろんな要望があるのでしょうが、私は果専店の一立場からひと言。

 産地の化粧箱は、全くいりません。もちろん私は自家製または商系の化粧箱に詰め替えているからですが、段ボールのゴミの多いこと、昔は段ボールも売れたから良かったのですが今は処分費用のかかる厄介者。このパターンではゴミは減りません。産地の化粧箱を販売すれば手間が省けて良いのでは……となりますが、問題が山積みです。

 まず第一に、化粧箱の中身が一箱で正品にならない・打たれ・打撲・変形果・傷・味のばらつき……これでは欠品ができ、正品にならない。

 それと産地の箱・リーフレットはまことしやかに美味しそうな写真で印刷され、見た目も素晴らしいが、産地にとっては好都合なことばかりです。小分けすることにより平均単価が上がる。流通(仲卸)も手数料が稼げる。それに産地の箱・リーフレットには「名前・住所・電話・FAX」。まさに製造責任自産地アピールに見えますが、産直の販売そのものです。それを小売りが一生懸命販売し、消費者はシーズン需要期になれば産地宅配へどっと注文。消費地における需要期に産地が優先して消費者に宅配するから、売れるときに市場にものがない。産地直売のめどが付いて残ったらどっと市場へ……これでは売れるわけがなく、相場はつぶされて当たり前です。
 
 産直で生産性をたてている所はそれで良いかも知れないが、農家によってはまじめに出荷している者もあるはずです。まじめに出して採算ベースがとれなくては、栽培にも力を注げないでしょう。私の店も、どの品目に対しても化粧箱が出てきてから儲からなくなったことは事実です。
 
 産地はおいしい果実を作って、市場出荷分は輸送に耐えるしっかりした段ボールで正品を正品のまま小売店まで届くシステムにしていただきたい。市場出荷向きは電話・FAX・住所のない箱リーフレットに(名前入り化粧箱・リーフレットは産直用に)。産直部門と市場出荷体制とを使い分ける必要性があると思います。
 
 いろんな流通形態が出てきている昨今、どれも否定はしません。お互いに食べていかなければなりませんから。しかし、トータルで物事を考える力を持ちたいと私も考えています。産地の方とは、もっと意見・情報交流がしたいものですね。

フルーツ村まるえ(沖井義一さん)大阪市  

(1)
ミカンの販売

 なるほど愛媛は柑橘の王国、温州みかんと伊予柑なら全国の知名度、NO1 !!! たしか、早生みかんと晩生みかんはワックス処理しているが、南柑20号(中生みかん)はノーワックス取り扱い店としては早生も晩生もワックスはないほうが良い、ころころ、ころがして油をぬってピカピカ光ってる、ミカンなんて、ミカンやおまへん、それよりもっと品質重視してほしい。それとどこの産地も同じ傾向ですが農協が合理化して大きくなって良い商品も少し落ちる商品も一緒くた、もちろん、秀、優、良、と分けているのはわかりますが、秀の中にもずば抜けた商品もあると思うのでもう少しきめ細かく分けてほしい。他の産地ではそれに気が付いて、こまかく分けている産地もある。

(2)
今後有望な柑橘

 今、むきやすい柑橘という事でデコポンとか清見オレンジとかがクローズアップされています。もちろん、それはそれでいいとは思いますが、やはり昔からある従来種の商品もそれなりに人気もあるのでそれなりに生産してほしい。

(3)
産地への提言

 消費者は多様化している。確かに、酸っぱいみかん、酸っぱいりんごが消えつつあると思うので消さないで欲しい。その点、伊予柑は今でも人気商品でよく売れるので力を抜かないで生産して欲しい。