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信長と桃

桃の食べ頃の見分け方
団員の一言
信長の桃
 1987年、社会保険庁の出した広告シリーズ「現代に生きる徳川家康の健康づくり法2」にこんな話がのっていました。

信長から贈られた桃を食べなかった家康の見識

 初冬、11月に豊満な桃の実が1籠とどいた。京にいる織田信長からであった。
「この季節に、みごとな!」と近臣のものが驚き驚嘆の声をあげた。

季節はずれの果実である。
伝説にいう不老長寿の果実に見えても不思議はない。――が、多くの医学書を読み、健康に気を配る家康は違う。
(奇異なることには、奇異なる作用がある)と思っている。
家康は鑑賞用に1個だけ手にとると、残りを家臣たちに与えた。

《家康、天下を狙うか》――
のちに、この話を伝え聞いた武田信玄の言葉である。

 ところで、11月に届いた桃とはどんな桃なのでしょう。

 中国原産の桃に、「冬桃」があります。中国徐州沛(はい)県が原産で、中国では冬に実る珍しい桃として皇室などで貴ばれたといいます。その桃が伝わっていたのでしょうか。

 日本では、山梨県塩山市の生産者が中国より苗木を贈られて植えた桃を、2年後の90年12月中旬に初出荷したというニュースがありました。この年、東京の老舗果物店の集まりである「四季の会」で試食が行われました。直径6cmくらいの桃で、皆興味津々だったのですが、評価としては加工するにも香りが少ないし、商材としては魅力が薄いというのが一致した見解でした。その後、話題になっていないので、市場流通でなく、生産者の直販をしているのかもしれません。

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