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酸っぱいりんご[盛岡50号]について.1
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point01.gif (110 バイト) りんごの品種
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りんごの品種-きおう 


きおう

大きさは約300g、
収穫時期は9月上旬〜中旬
 

友人の昭子さん撮影

 岩手県のリンゴというと、流通業界の人は「さんさ」という品種を思い浮かべます。
 「ふじ」が生産量50%以上を占めてリンゴ界の王座に君臨し、青森、長野、山形県、秋田県などががんばっているため、岩手県では地域の特性を生かしたリンゴの品種開発を手がけていました。その希望を背負って誕生したのが岩手県園芸試験場(現在の岩手県農業研究センター)が開発した「きおう」という品種です。「希望」じゃなくて、黄色いリンゴであることから「黄色い王様」をイメージしたリンゴのようです。

 両親は「王林」と「はつあき」で、1994年3月に「きおう」として品種登録されました。東京市場には翌95年が初出荷で、年々生産は拡大中。「甘味と酸味のバランスがよい、ジューシー、きめ細かな歯ごたえ、食味良好」と果物専門店からも高い評価を得ています。ただし、早生種で、出回りが9月一杯と短いので、見かけたらすぐに味わうことにしましょう。「ふじ」は長いシーズン目にするので、産地限定、期間限定のリンゴがあってもよいですね。

 私は「はつあき」というリンゴを見たときの感激が忘れられません。味よりも何よりもその淡い美しい色合いがとても素敵でした。こういうリンゴこそ栽培に合う土地で大切に育ててほしいと思ったものですが、メジャーにはなれませんでした。その血筋を引いたリンゴなので、おおいに期待しています。「きおう」が出た年に、飯田橋のタキンさんで、「このリンゴ、新品種だけど、すごくおいしいよ」と味見したのが最初でした。
 
 試験場の先生が言っていたけれど、売れるリンゴを育成するのが至上命令であって、一部の消費者が求める酸っぱいリンゴや自分たちの作りたいリンゴを育成しても、そこから先につながっていかないのだそうです。そこに、試験場でもジレンマがあるわけですね。「売れそうだ」となると、適地でないところも生産に走って、有望品種自体をだめにしてしまう。今回の「きおう」にしても、生産者や流通業者の中には「リンゴは赤いイメージが最高。いまさら黄色いリンゴなんて」と難色を示す人もいたそうです。でも、そのよさを理解した産地から徐々に広がっていきました。よいとなると、ほかの産地でも追従するかもしれないけれど、「岩手のきおう」があってよいと思います。
 

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