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須賀屋果実店の「ジュース工房」

  東京都中央区人形町1-16-6

営業時間9:00〜19:00


 須賀屋果実店は、地下鉄日比谷線人形町駅から徒歩数分の交差点角にある。昼食時には親子丼で行列ができる玉ひでや、有名な甘酒横町も近くにあるが、どちらかといえばビジネス街に立地しているといえる。2000年1月号で店舗紹介したときには、今後果物の加工や飲食に手を広げていきたいと語っていたが、2001年4月18日ジュース工房をオープンさせた。
 ジュース工房は、もともと車庫に使っていた店の後方部分を改装したもの。厨房部分に半分近くとられるので、テーブルと小さな椅子が4脚あるだけで、空間に4〜5人も入ればいっぱいになってしまう。周辺に喫茶店が多いので、ゆっくりしたい客はそちらに任せ、立ち飲みあるいは持ち帰りの客をねらっている。

果物売場後方にジュース工房(約10u)をオープン(入り口は別)。
 ジュースを手がけたいと思ってからは、いろいろな人に聞いたり店を見たりしたが、無農薬・有機野菜の健康ドリンクショップでフランチャイズ展開する企業のノウハウも採り入れ、果物のジュースだけでなく、一部野菜のジュースも扱うことにした。
 これからの時代は、ジュースなど加工・飲食に活路を求める店も多いことだろう。そこで、東京果物商業協同組合青年部で活躍する須賀一成さんを、同じ青年部仲間が激励に訪れ、あれこれ率直に伺った。


◆費用面◆

須賀さん 「まだ看板もつけてないんですよ。床下にガス管などがあって床が斜めになっていたので、それを平らにするのに思わぬ出費がかさんてしまいました」

Aさん 「改装費はいくらぐらいかかりました」

須賀さん
 「当初は200万円ぐらいで抑えたいと予定したんですよ。でも、床の改装などで300万円くらいかかってしまいました。ですから、カウンターや看板にまでお金が回らなかったんです。気候がよくなってきたから、とりあえずオープンし、これから徐々に整えていきます」

Aさん
 「ところで、フランチャイズってロイヤリティーはどれぐらい必要なんですか」

須賀さん 「うちの場合、FC事業に加盟したのでなく、業務提携店なので、コンビニのような規制や拘束は特になく、月額も負担に感じない金額です。何もわからなかったので、初期投資や販売管理が少なくてすむかなと思い、改装のことや運営のしかたなどアドバイスは受けましたが、徐々にうちの店独自の特色を出していきたいと考えています」

Aさん 「オープンのときにはどのようにPRしたんですか」

須賀さん 「本紙持参で4回まで100円割引というチラシを8000枚ポスティングしました。周辺の店に対しては、うちの得意先の店もあるので、挨拶回りをしました」


◆必要な器具◆

Aさん 「ジューサーなどはどんなもの使っているんですか」

須賀さん
 「うちではジューサー、ミキサー、スクイザーと3台使っています。イタリア製ジューサーは20数万円もしたので、買おうかどうしようか迷ったんですよ。でも、耐久性が違うということで、買いました。確かに大きいのは使いやすいですよね。野菜ジュースはジューサーで、果物は種類によってスクイザーで搾るというように使い分けています。
 基本的にジューサーで全部できますが、柑橘類をジューサーで搾るとサラサラになって瓶ジュースのようになってしまうんです。皮の部分も泡になってしまうので、スムージーみたいでおいしいのかもしれませんが、粒々感がないんですね。スクイザーで搾るほうがはるかにおいしい。
 野菜はミキサーにかけてもくだけないので、ジューサーを利用します。このジューサーは遠心分離器を応用しているので、野菜汁や果汁が残って混濁するようなことがないんです。ですから、野菜ジュースだけ続くとか、同じ系統のメニューならば連続して使えるのがいいですね。でも、野菜ジュースの次に果物のジュースというようなときには洗っています。
 同じ系統の商品ならば連続して使えるが、フルーツと野菜のときには洗っています」

Bさん 「スクイザーってどれですか」

須賀さん
 「これです。柑橘を半分に切ったのをのせて押すだけで、電動で回転して搾れるので、とても楽です。お客様の目の前で搾っています」
(スクイザーは中央にある螺旋状の突起状の部分に半分に切った柑橘類の切り口を押し当て、回しながら搾る。搾るところが山型に曲線になっているものがオススメ。先がとがっていると果実の皮を破って、皮の苦みが出てしまうことがある。)

Bさん 「これはどこで入手したんですか。格好いいですね」 

須賀さん
 「飯田橋のタキンさんに教えてもらったんですけど、これも輸入品です。色がシルバー、パステルグリーン、ピンクと3種類あって、合羽橋で1万数千円で買いました。お客さんが見ていておもしろがるんです。手軽にできるので、これをほしいという人もいます。でも、こちらは1回ごとに水洗いしなければならないので、水道代はかかるでしょうね(笑)」


◆ジュースの作り方とメニュー◆
Aさん 「ジュースに氷は入れるんですか」

須賀さん
 「グレープフルーツには氷を入れてますけど、攪拌はしていません。これから暑くなると攪拌するかもしれませんけど。野菜には入れていません」

Cさん 「全部生のものを使うの?」

須賀さん
 「果物は季節感を大切にしたいので、基本的に生果実ですね。でも、何が入っているか気にする人も多いので、甘味料は一切入れていません。甘味料が入らないので、味に物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが」

Cさん 「メニューづくりは難しかったですか」 須賀さん「野菜ジュースはいろいろ入れてしまうとコスト高になって安く提供できないんですよ。アイテムにより使う野菜の量が違うので、野菜がロスになってしまうんです。やはり果物屋なので、果物のおいしいジュースも知ってもらいたいですし、健康志向の人にも魅力ある店にしていきたいですね」

Dさん 「コーヒーもやはりおかないとだめ?」

須賀さん 「コーヒーはオーガニックコーヒーということで特徴を出したんですが、あまり売れないのでやめようかとも思っています。喫茶店も多いことですし」

Dさん 「値付けについてはどうですか」

須賀さん
 「値付けも緻密にしようと思いましたが無理でした。果物、コップ、ストローなど原価を100円以内であげないと利益が出ませんが、かなり厳しいです(笑)。カップの大きさもいまだに迷ってるんです。野菜ジュースは氷を入れない分、小さいサイズにしました」

Bさん 
「このパパイヤミルク、すごく濃密でおいしい。これで300円じゃ引き合いませんね」
須賀さん 「よくそう言われます(苦笑)」

Cさん 「ジュース用の果物は別仕入れですか」

須賀さん
 「仕入れは違います。よく加工は売場のロス対策によいといわれるけれど、そうは都合よくいきません。効率化という点では、注文を受けてすぐ作れるようにパイナップルやメロンなどは1人分の量を切ってカップに入れて冷蔵しています。外税にして消費税はいただいています」


◆これから◆
Bさん 「きれいなPOPだけど、自分で作っているんですか」

須賀さん
 「写真は使用フリーの素材集を利用し、ワード(ワープロソフト)に貼りつけてカラープリンターで打ち出してからラミネート加工しているんです。自分でやると安上がりですよ」

Bさん 
「人に頼むと原稿作成料、製作料とすぐ数万円かかるものね。パソコンが使えると本当に便利ですよね」

Aさん
 「これからの課題は何ですか」

須賀さん
 「ビジネス街なので、開店時間を早くすれば朝の客層を開拓できるとは思うのですが、なにぶんにも人手の問題があります。地道に店の存在を覚えてもらおうと思います」

一同
 「がんばってください!!」

須賀屋果実店の「果物売場」