ヒマラヤ,ミャンマー,中国が原産で、シソ科に属する1年草。わが国へは古く、平安朝時代にすでに栽培の記録がある。高温には比較的強いが寒さには弱く、発芽の適温は22℃前後、生育適温は25℃くらいである。シソは夏の間葉を摘んだものに、秋になると花穂を出し花をつけ種子となる。この種子には休眠があり、採取時(9月)から翌春2月ころまで発芽をしない。もし、この時期に播種する場合は前年の種子を使う。
|
 |
 |
| 赤芽 |
花穂 |
特有の芳香を含み香辛野菜として使われる。葉にはカルシウム,鉄分,各種ビタミンに富み、とくにカロテンとビタミンCが多い。赤ジソにはアントシアン系の色素が含まれ、この色素は酸で赤に、アルカリで青になる性質を持っている。シソの葉を梅漬けに入れると赤くなるのはこのためで、ショウガ,ミョウガ,チョロギなどの色付けに使われる。独特の香気は、ペリルアルデヒドという芳香性のもので、強い防腐力,防黴力(かびを防ぐ)があり、刺身のツマとして青ジソや花穂が添えられてきたのは、この性質を利用して魚の生臭みをとり、食中毒を防ごうとしたものである。ほかにも広い薬効があり、シソ酒は風邪や喘息のせきをしずめ痰をとり、風呂の中に入れると冷え症,肩こり,腰痛などに効く。利用する部分によって、次のように分けられる。
1.葉ジソ…赤ジソ(葉色は普通の紫色)又は、青ジソ(大葉・おおばとして一般青果用,葉色は緑色)で葉を用いる。これには葉の縁に深い刻みがあり、ちりめん状のしわがあるものをチリメンジソといい赤,青それぞれに品種がある。
2.花穂、穂ジソ…花穂の数花が開き、先にまだ蕾が残っているときに利用する花穂と、花が咲き終った茎を5〜6pに切った穂ジソがある。栽培中に朝夕覆いをして日を短くしてやると、いつでも花穂をつけさせることができる。用途は刺身のつまや汁物の吸い口,薬味にする。
3.芽ジソ…赤芽(紫芽・むらめ)は赤ジソ、青芽・あおめは青ジソで、ともに播種後15日ぐらいのふた葉のころに根元をはさみで切って収穫する。これも刺身のつま。
4.シソの実…実の充実した穂からがく蕚といっしょにしごきとり、塩漬けやつくだ煮にして保存食品とする。
選び方と保存
青ジソは鮮やかな緑色でパリッとして、変色がなく茎の切り口が新しいもの。花穂は花のたくさんついたもの。穂ジソは花のついてないもの。保存は霧吹きをかけてポリ袋に入れて冷蔵庫へ。
旬 青ジソは促成ものが一年中、赤ジソは6〜7月。
シソとルテオリン
しその種子には抗酸化力が極めて高いルテオリンというフラボノイドが豊富に含まれている。このルテオリンには活性酸素を撃退する力を持ち、動脈硬化を防ぎ、アレルギー発生時の悪化原因となる症状を緩和する働きがあるのでアトピー,花粉症,喘息などの改善に効果がある。こうしたフラボノイド類は、セリ,セロリ,春菊,ピーマン,レタス,カモミールなど広く野菜類に含まれ、毎日野菜を食べることによって体内にとどめておくことができる。 |