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プチマルシェ・エグロ (東京都北区)

プチマルシェ・エグロ
東京都北区豊島1-39-14 10:00〜21:00、日曜・祝祭日定休、従事者3人。
豊島市場仕入れ。JR王子駅より徒歩10分ほどの商住宅地、いなり通り商店街に立地。店に従事するのは、江黒孝さん、節子夫人、姉の山田ハツ江さん。来店客は地元に昔から住むなじみ客が大半です。多少値段が高くとも、品質がよいものから売れていくので、品揃えも味と鮮度を重視。

 創業70年近く経ちますが、2003年2月に新装オープン。
 「この場所は夏は暑く、冬はふきっさらしでメチャメチャ寒かった。冬はお客様も寒いからすぐに帰ってしまう。だから改装コンセプトとして、第一に自分たちが店番をしていて楽しい店にしようと考えました」。結果的には、来店客にも居心地のよい店になり、滞在時間が以前の店に比べて長くなりました(30分以上はザラだとか)。

 プチマルシェは「小さな市場」という意味。新店では調理場を設け、惣菜と食品の幅を広げました。一般食品は最低限必要なものや、お客様からリクエストされたものを扱い、だんだん地元客の好みに絞られてきました。売り上げ構成は野菜50%、果物30%、食品が20%となっています。

 毎週火・金曜が「天ぷら」、木・土曜が「炊き込みご飯」の日です。安さとうまさで大好評!「タマネギの天ぷらはすごく売れます。オクラの揚げ出しは、残り物のオクラで作ったら、娘たちに大好評だったのでメニューに入れました」。お父さんが作る惣菜の自信作です。

右が節子夫人、中央が店主の江黒孝さん、左が姉の山田ハツ江さん

【レタス】
 レタスはかつて季節性がありましたが、今は夏場・冬場の消費量に差がなくなりましたね。冷蔵庫に常に買い置きされ、「あの店の野菜はよい、悪い」といわれる時の代表的な野菜になっています。レタスがよければリピートにつながるので、価格よりも品質、味重視の仕入れをしています。

 5〜10月は、高冷地栽培の長野県産高原レタス(JA佐久浅間)がおいしい。冬場の12月〜翌2月は主に静岡県産ハウス物になるけれど、春と秋の移行期にどうしても茨城などの関東物に頼ることになる。だから、その時期だけは仕入れる量を減らし、お客様にもあまり強くはすすめません。

 レタスは歯ざわりと葉肉の適度な水分量が魅力だと思うんだけど、関東物は葉肉が薄いので、水気が少なく感じられるからちょっとね……。レタスの場合、産地による味の違いは分かる。だけど同じ産地の中で、品種の違いまでは分かりませんね。ある程度経験を積むと、品質のよし悪しは分かるようになりますが、梅雨時の仕入れはすごく気を遣いますね。

 うちのレタスは日もちがいいと言われるのですが、せっかく鮮度のよいものを売っているのだから早く使い切ってほしい(笑)。それと、緩い巻きのものを売りたいので、重い箱は仕入れないようにしています。巻きがしっかりしていると固くて重いですから。
 産地の大箱は2段に重ねて入っていますが、キャベツのように薄箱で1段にすると、押されないからいいと思う。

 レタスの外葉を捨てるという方には、みそ汁やスープにもいいし、油炒めにしてもおいしいと教えますが、9割以上が生食ですね。このため、トマトやキュウリなどサラダに向く商材も近くに置くようにしています。サニーレタスはレストラン関連の需要がほとんどで、ロメインなどほかの商品はまだまだ一般的ではありません。今後は「シーザーサラダにしたらおいしいよ」と言って、ロメインレタスの普及にチャレンジしたいですね。

レタスは価格よりも品質と味を重視している

【オクラ】
 オクラは、ここ4〜5年で需要が伸び、納豆やヤマイモなどとともにネバネバ系で、健康志向の人には欠かせなくなりました。でも好き嫌いというか、割合に嗜好性がある野菜のようです。迷い買いではなく、オクラ料理のメニューを決めておいて買い求める方が多いと感じるからです。

 冬の一時期にフィリピンや台湾などの外国産を扱う以外は、国産物を提供しています。冬場に国産のハウス物が1パック200〜250円ぐらいになると売れないので、安い輸入物を売る。6月中旬ごろから100円前後になると動きがよくなります。今流通している1箱30袋入りだとちょっと多いので、数の少ない箱も出してほしい。やはり毎日新鮮なオクラを売りたいですから。

 サイズが大きくなると固くなると思うので、露地物はMサイズを仕入れるようにしています。自分があまりオクラを食べないので、産地のこだわりもありません(笑)。だから、よけいに「どうやって食べるの」とオクラ好きのお客様に聞いて、ほかの方にも教えて差し上げるんです。サッと塩もみして生で、あるいは熱湯をくぐらして刻んで食べるという方が多いのですが、ぬか漬けにする方もいます。

オクラは健康野菜としてもよく知られ、需要は伸びてきている

 惣菜には天ぷらや素揚げにして売っています。ナスのように揚げだし風にしたものもよく出しますが、近所の居酒屋さんが、お通しに使ってくれるぐらい好評ですよ(笑)。

【ゴボウ】
 年間を通して大事な食材です。ゴボウは産地の差が歴然と出るので、新年に鹿児島産の新物が出回ると目立つ場所に陳列しておすすめします。中国産は年間を通して販売しません。九州から産地が北上していきますが、袋入りは洗いのものと、泥つきのものの2種類から選べるようにし、すぐに使いたい人には洗いゴボウ、買い置きしたい人には泥つきをすすめています。関東以北の産地に移行してからは、泥物の販売に力を入れます。冬場の青森産ゴボウは歯ごたえも味もよく、おいしいと思いますね。

 惣菜では、季節に関係なくゴボウの天ぷらやきんぴら、煮物を出していて、1週間に2〜3回は必ず作ります。ゴボウの調理は家庭では面倒だと思うらしく、惣菜は人気があります。きんぴらのゴボウは太切りにし、ニンジンは色づけ程度。砂糖としょう油がきいた田舎風こってり味かな。ゴボウの天ぷらはカラッカリッとおいしいと言われます。常に新しいサラダ油で揚げるので、油分が胃にもたれないのでしょうね。

冬場の青森産ゴボウはとてもおいしい!
   

洋風のイメージをも感じさせるおしゃれな八百屋

若い来店客にも、野菜の特徴や食べ方などをアドバイス

野菜を使った惣菜、(取材の時にいただいたタマネギの天ぷらは、関西風のうどんに乗せて食べたり、残りご飯を温めて、その上に乗せて(網で少し温める)めんつゆを少しかけ、即席天丼にして食べました。)

飼い猫。猫をきっかけに、初めての来店客とも気軽に会話が始まる

   

取材日2004年6月18日