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せいか研修セミナー「八百屋塾」第2回8月20日
 

味を確かめよう
 

1回 2000年 7月16日
2回 2000年 8月20日
3回 2000年 9月17日
4回 2000年10月29日
5回 2000月11月26日
6回 2000年12月10日
7回 2001年 1月21日
8回 2001年 2月25日
9回 2001年 3月25日
 
 
 
 
 

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江黒孝

東京都青果物商業協同組合
本部青年会会長


 せいか研修セミナー「八百屋塾」の第2回が8月20日(日)に開催されました。江澤正平先生がこの日の「研究素材」として用意された野菜について講義、その間に荒井慶子先生、上原悠子先生が調理した野菜の食べ比べがありました。その後、試食した野菜について感想を語り合いました。
食べ比べ
試食した感想
当日のすなっぷ

【講義 江澤正平先生】   野菜の味を確かめよう

八百屋は食べ物屋に

 小売店は食べ物屋になることが一番大切です。
 
 食べ物なので、(店頭では)食べてみてどうかという話をすること。書かれたものを読んで話をするのではどうしても伝わりません。肌で感じさせるというか、お客さんの皮膚感覚に訴えることがないとお客さんはわからないんだね。そういうふうにお考えください。
 
 今日は、野菜の味についてお話します。 

  味については、それまで育ってきた生活で学んでいくので、同じ人間がいないのと同様、味に対する違いがあります。ですから、私が好きでも、ほかの人がきらいということがあります。夫婦、親子の場合でもそうですし、子どもは成長の過程で違ってきます。ただ子どものときは自分を保護するために、非常に敏感で甘いものを食べます。だんだん体ができてくると、苦いのも酸っぱいのもわかるわけです。ですから、子どもが野菜ぎらいでも、野菜を少しでも食べたならばほめてあげてほしいと思います。

 野菜は食材であり、調理をして初めて完成します。素材のもっている特徴を生かすのが日本風、オーケストラのように調理するのが洋風、油をうまく使うのが中華風です。

 野菜を食べるときのうまい、まずいは各自の五感に訴えているわけです。このキャベツがうまそうかどうかと判断するのは、みなさんが今まで食べてきたイメージが入っているからなんですね。判断の基準といってもいろいろあるけれど、まず目で見、臭いをかぐ。臭いには二通りあって、外からかぐ臭いと口の中に入る臭いがある。後者は食べたときに、細胞が破壊されて、細胞液が出て臭いが出てくるわけです。日本人は臭いに敏感だけれども、いい臭いというものを大切にしない。けれど、昔の貴族は臭いに対して敏感だった。今の人はいい臭いを尊ばないんだよね。よその国では非常に尊んで、ちゃんと外の臭い(smell)と内の臭い(flavor)とを使い分けているけれど、日本は「臭い」で同じ。ハウスの中のものは臭いが少ないよ。聴覚は食べ物にどう影響があるかというと、歯で咀嚼したときに感じる。味覚は舌で、甘い、苦い、酸っぱいなどを判断する。だけど、味に影響するのは、口の中に入って熱いとか冷たいとか、とろみがある、といった触覚なんだ。

 味の違いは「あなたがうまいと感じたのはどこか」というように、話し合うとよくわかります。だから、お客さんに「こういう点がうまいよ」といえるとよいですね。
 

肉質と臭いは味付けをしても変わらない

 野菜には品質構成要素というのがありますが、肉質と臭いというのはどんな味付けをしても変わりようがありません。野菜は肉質のよしあしで違ってきますが、品種によっても肉質は違ってくるので、注意する必要があります。本来ならば産地表示をするときに品種を入れるのが親切です。また、一年中同じ品種を作るわけでなく、作型によっても違ってきます。野菜はタネがないとできないわけで、生産者といっても、タネをまいて育てるだけ。いわば「育ての親」ということになります。

 土壌や気象の関係、栽培方法、野菜でも光合成をする。栄養分はそれから収穫する場合に、健康に育って、食べ頃というのは人間にとってうまいのか。

 きょうはレタスとキャベツとがあるけれども、キャベツは遅く収穫したほうがおいしいが、レタスは早くとらないと苦みが出てくるし、堅くなって食べにくくなる。だから、キャベツは重いほうがよいし、レタスは軽いほうがよいんだね。

 それから、野菜には呼吸作用があるので、市場から持ち帰って温度が高い所に置いておくと劣化します。
 今日はニガウリ、アスパラガス、枝豆を食べ比べてもらいます。

 ほかにはレタスとキャベツがあるけれど、キャベツの葉はどれくらいあるか数えて人がいます。葉が厚いと42〜3枚、薄いと60枚くらい。どう違うかというと、厚いほうは春系で、薄いほうは冬系なんだね。だから、それによって食べ方が違ってくる。春系がうまいのは4〜5月で生で食べてもうまいけれど、冬系はロールキャベツなどの料理に向く。
 トンカツ屋に行って千切りのキャベツを「うまい」とたくさん食べている人は味音痴だね(笑)。キャベツを切ってから水で洗うと、細胞の中にある養分が出てきてしまうんだ。だから、1枚ずつとって洗ってから切ればよい。

 今日はキャベツ(藍神ゴールド、キタヒカリ)とレタス(ロメインレタス)は持ち帰って食べ比べ、どうであったかをお互いに話し合っていろいろな食べ方をしてください。 


レポート作成者 川島注: 9月17日に参加されたみなさんへ。8月20日のレポート中、キャベツの「ダンシングゴールド」は、「藍神ゴールド」の誤りでした。競馬馬みたいなキャベツだなあと思ったのですが、確認せずに書いてしまってゴメンナサイ。訂正お願いします。