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江沢先生の話
●ハス
茨城 湖北(4kg1700〜1800円)
石川 金沢 加賀れんこん(5kg3500円)
ハスには、花を見るものと、レンコンとして根を食べるものとがあります。レンコンには肉質が粉質なものと粘質なものがあり、粉質のほうは澱粉質が多く、肉質がもろく、大きくなりやすい。粘質のほうが肉質は緻密です。東京でも、昭和30年頃までは小松川橋を渡った左手一帯はハス畑で、東京から千葉、埼玉にかけて、収量は2〜3割少ないけれどおいしいハスがとれていました。関東のハスはサビ色をしていますが、しばらく置いてサビ色が抜けて白くなってから出荷しています。長崎から愛媛、岡山、広島など西方面でとれるハスは、一般家庭でよく食べられるので白いハスでなくてもよいわけです。
●ショウガ
千葉(布瀬)三州
高知(近江)
多年草のショウガは中国から日本に伝わったとされ、1300年くらい前の正倉院の文書の中に「はじかみ」として登場します。三河の国(現在の愛知県)を意味する「三州ショウガ」は「谷中ショウガ」をとった後のショウガで、ほかに晩生の大きな「近江ショウガ」があります。「三州ショウガ」は辛みが強い。こういう薬味になるショウガは量は少なくてよいから必ず置く必要がある。八百屋に行けばあのショウガがあるよというようにならないといけない。「三州」と「近江」ショウガの2種類は常に店に置くべきだね。もちろん、量が売れるものではないから、定期的に数量を決めて扱うようにすればいい。
料理の先生はショウガは皮をむくと教えるけれど、たわしでこすればきれいになる。ナスを揚げて、おろしたショウガをかけるとうまいよ。
東一の沢田さん
みなさんの感覚ではショウガはあまり売れる商品ではないので、産地が希望する価格とギャップが出てしまいます。「三州」はかつては市場に出回りましたが、売れないので産地では「谷中」をとった後で、圃場で捨ててしまうようになりました。しかし、小売店が確実に引き取ってくれるということであれば、産地も作ってくれると思います。「谷中」が出る後なので、関東の産地では9月以降から翌年3月まで十分もちます。薬味として夏場にほしい商品なので、「谷中」が関東より早く出荷される静岡辺りの産地を活用していけばよいでしょう。
ショウガの料理法−荒井先生より
甘酢ショウガにする場合、三州ショウガは皮をむきません。今回は繊維に対して直角にスライサーで薄切りにしました。水が沸騰したら火を止めて、薄切りのショウガを入れて10秒程で出します。熱湯をくぐらせる程度です。そうやって臭みをとった後、ひたひたのお酢(酢1カップに対して1/2の砂糖、塩少々)に漬け込みます。
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東一の沢田さん |
試食用の調理を担当する荒井先生(左)と上原先生 |
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●ニンジン
北海道(旭川)ベータリッチL、2L
新潟津南 向陽2号
北海道 向陽2号
青森 千浜、スイートキャロット
ニンジンの原産地はアフガニスタンです。アフガニスタンを起点に東西に分かれ、東のほうは中国を経由して日本に入りました。京野菜などで見られる赤いニンジンです。西側のヨーロッパへ行ったニンジンは18世紀に日本に入り、西洋ニンジンと呼ばれていたけれども今では主流になりました。このごろでは黄色いニンジンや甘いニンジン、フランス料理などで使う丸いニンジンなどなどいろいろあります。
ニンジンジュースがはやりましたが、甘いニンジンはすりおろしてジュースにするといい。「黒田五寸」は九州に多く11月頃に出回る。おいしいが割れやすいのが欠点とされています。ニンジンの品種としては、このごろは少し減ってきたが、「向陽2号」が大部分を占めています。また、雪の下にあって3月頃まで置いておく雪下ニンジンなどもあります。
ニンジンは昔は土つきのものが販売されていたが、このごろは高く売れるというので、洗って出荷されるようになりました。洗うと赤くなるんだね。
ニンジンはバターで煮るとグラッセになり、どんなニンジンでもおいしくなります。
●ゴボウ
青森 柳川中生 L、M 約2800円
栃木 柳川理想 2500円
北海道 (和田) 3700円
広島 せら高原ごぼう 単価300円
茨城 (湖北)
輸入:中国(山東省)柳川理想 単価100〜120円
ゴボウはアジア特産ですが、品種は昔からあまり変わっていません。大体は「滝野川」から分かれているものが多くなっています。ゴボウは太いほうが良いと思われがちですが、実際には細いほうがスが入らなくてうまい。また、早めに収穫したもののほうが臭いがあります。
産地は関東から北方ですが、関西へ良いものが流れていっています。ゴボウは繊維質があるので身体によいといわれ、消費は減っていません。堅いゴボウよりも柔らかいもののほうが売れていて、サラダゴボウも割合に出ています。
太いゴボウでスが入ったものは、鶏肉を詰めて煮ることがあるが、ふつうの家庭でそういうことはできないので、どうしても料理店の料理になってしまう。だから、太いゴボウよりはスが入らない細いゴボウのほうがおいしいと思います。農家の人はみそ煮にすると長持ちしておいしいと言ってたよ。
東一の沢田さん
今日もってきたのは、北海道帯広の農園産と、広島県の世羅という産地のJAS認定の有機栽培のゴボウです。広島の卸売会社から週に何回か入荷します。小売価格では1袋350〜400円で売らないと引き合わないくらいの価格ですが、味は確かにうまい。消費者は、繊維質を食べなければいけないとわかってはいても、煮て食べるのは料理の手間がかかるので、なかなかやりません。しかし、ゴボウサラダ的なものだと、細く切ってサッとゆがいて、ドレッシングやマヨネーズであえるだけなので簡単に料理できます。こういう食べ方を若い人に啓蒙してあげてください。教えてあげないと今の消費者は絶対に作りません。
それと、試食品を作り、店頭に置くことをおすすめします。試食しておいしければ、「どうやってつくるの」「どういう産地なの」という話になり、「うちはこういう産地のものを扱っていますよ」というように段階的に啓蒙していくことができます。今の消費者は外見で左右しますから、ただ品物を並べておくだけでは、きちんとした評価をすることができません。せめて新商品が出た時には試食を出してください。これをしないと一般の消費者は面倒くさがって八百屋さんには来てくれないと思います。 今日は多くのゴボウを食べ比べてもらいましたが、産地が違うとこれだけ味が違うということを知ってほしいと思います。関東のほうが消費人口としては大阪より多いが、大阪では町のうどん屋さんでかやくごぼうを出したり、鍋のだしに使ったりして、よく利用されています。だから、良いゴボウは関西へ行き、それなりのゴボウは関東へ、というのが現在の状況です。関東はゴボウの産地から見ればまだまだ未開拓地域です。食べ方を変えれば消費の拡大が進むので、若い人向けの料理を各店で奨めていただければ、状況が変わるだろうと思います。
料理のアドバイス〜荒井先生
ゴボウは柔らかさによって、切り方を変えてください。柔らかいゴボウならば縦に千切り、堅いゴボウは斜め薄切りにしたのを斜めに細切り(なます切り)すると、歯ごたえがあっておいしいと思います。さらに堅いようならば皮むき器で削っても簡単にむけます。若い人にはこのやり方がいいでしょう。 |
最後に:果物に関する質問に東一の沢田さんが回答
Q:ことしは核の周辺が茶色になる桃があった。リンゴの蜜と同じような成分らしいが、桃の場合は完全に味が変わってしまう。外から見てもまるでわからないが、市場でも対策はあったのだろうか。
A:ことしの場合、高温期で干ばつの時に出る生理障害だった。だが、一般の消費者にこうした説明をしても理解してもらえない。対策については園芸連を通して話をしている。生産者は出荷する時点ではわからないが、市場としても、顧客に対し損をしない形のアフターケアをしなければならないので、そういう実が出る木からの出荷をストップさせてほしいという要望は出した。ただし、毎年気候条件で変わってくるので難しい。
江澤先生
長野県からリンゴで「しなのゴールド」「あじぴか」「あきばえ」などの新品種が出てくるが、「しなのゴールド」が王林よりも酸味があって日持ちがよいから、おもしろそうだ。リンゴはこれから皮が薄くて皮ごと食べられるものが出てくるだろう。リンゴの簡単な皮むき(写真)があるから、消費者にも教えてあげてください。それと、リンゴは収穫してから3日くらい(世界一は7時間)で劣化し始めるので日の当たるところに置かないでください。
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りんごが簡単に8等分できるアップルカッター |
アップルカッターを使ってカットしたりんご |
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