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2004年(平成16年) 7月25日 (日) 第4回
学習テーマ「カボチャ、レタス、エダマメ」

  八百屋塾は、杉本青果店の杉本さんがテレビチャンピオンに(八百屋塾指導員の肩書きで)出演した模様が7月8日に放映されたり、日本農業新聞全国版で7月4日に〈野菜、果物のプロ養成「八百屋塾」“若だんな”奮闘〉のタイトルでカラー刷りで大きく取り上げられたり、と各方面で注目を集めています。

  この日は主に農業者が視聴している衛星放送チャンネル、グリーンチャンネルアグリネットが「杉本青果店(八百屋)の取り組みを取材する」目的で撮影にきました。
 さぁ、今回も張り切って学んでいきましょう。

◆芦沢先生の話


■カボチャ

 日本で食べているカボチャには洋種、和種、ペポと3種類あります。世界にはもう1種類ありますが、日本ではあまり食べていないので3種類ということにしています。日本では種類を分けずにカボチャとして食べていて、英語でもパンプキン・スコッシュ(pumpkin&squash)と言いますが、植物分類上の種類とは錯綜iしており、大変やっかいです。

 日本カボチャの特徴は、果梗の下が星型になっていて、葉はガサガサとした感じで、葉脈の付け根のところに白い斑点があることです。洋種カボチャはどちらかというと葉がやわらかい感じで丸みがあって、斑点が出ません。ペポカボチャは切れ込みがあってトゲがあります。葉を見れば洋種カボチャか和種カボチャかがわかります。
 
 数十年前、日本のカボチャは和種が主体で、ほとんど90%を占めていました。洋種は東北か北海道でしか作れなかったので、あまり出てこなかったのですが、品種改良が進んだのと、トンネル栽培をするようになったので、南の方まで作れるようになったのです。それと、和種はどちらかというと煮物など醤油を使う料理によく合うものですから、食生活の洋風化につれてだんだんとすたれてきて、今では洋種に変わってきてしまいました。

 ねっとり型と粉質型がありますが、和種はねっとり型で、甘みもそれほど強くありません。日本では粉質、半粉質のものが好まれています。全体として、黒皮黒カボチャは粉質のものが多い。ペポカボチャは種々雑多で、有名なのは金糸うりです。この頃はほとんど使われなくなっていますが、高級料理などで使う「錦甘露」は頭の部分を切って中を出して詰め物をして蒸したりするのに使われますが、これもペポカボチャです。日本にペポカボチャが知られてきたのは、「錦甘露」と「なますウリ」があったからですが、最近になって「ズッキーニ」が食べられるようになってきました。

 「ズッキーニ」は他のカボチャと違って、若い熟したものは食べず、硬いものを食べます。キュウリの化け物という人もいます(笑)。食べ方は若いカボチャを輪切りにしたり、生でも焼いても食べられるという変わったものです。日本では緑色や黄色のものがありますが、ヨーロッパにはピンクなどいろいろなものがあります。日本では若いものしか食べませんが、大きくして果肉をかき出し、小麦粉と混ぜて焼いて食べるという食べ方もかなりあります。日本では新参者ですが、ヨーロッパではかなりたくさん食べられています。

 最近洋種とペポの雑種みたいなものも生まれてきています。「プッティーニ」「坊ちゃん」などはあまり大きくなりませんが、育成するときにいろいろなものをかけあわせて小さく育てたものです。これはキャベツや白菜にもいえることですが、大きいのを切って売るか、それとも小さくして丸のまま売るかというところです。かつて日本では切り売りといえば西瓜ぐらいでしたが、最近はダイコンでも白菜でも切り売りをしています。いろいろなことをして雑種を作り、それらが品種改良にも使われています。
 
洋(南アメリカ) 黒皮栗(えびす、みやこ)青皮栗
(芳香青皮甘栗:東京カボチャ)
赤皮栗(赤ずきん)
白皮栗(伯爵、雪化粧)
 
和(中央アメリカ)  
 
ペポ(中央アメリカ) 錦甘露(テーブルクイーン)
金糸瓜(なます そうめん)

ズッキーニ

 ズッキーニは緑色が主体で、それ以外はほとんど見かけませんが、黄色、ピンク、ぶちになるのもあり、ペポには空飛ぶ円盤のような格好をした(スキャロープ、ディッシュ)ものもあり、南ヨーロッパではかなり栽培されています。和種カボチャは温度が高くないとできないので、福島県から南でないと作れません。したがって、関東以南でいろいろなものが作られています。一般にギザギザがありますが、中にはツル首といってツルの首のように長くなるものもあり、今でも若干作られています。最近はふるさと野菜の復活といった機運で、そういうものが作られるようになってきました。

 洋種では黒皮栗、色が黒くありませんが、色がかなり濃いので黒皮栗と呼ばれています。そのほかに、青皮栗、赤皮栗、白皮栗などがあります。しかし、現在日本で作られている主体は黒皮栗です。洋種カボチャ普及のハシリになったのが青皮栗で、芳香青皮栗というのがあります。一時期は「芳香カボチャ」というのが洋種カボチャの中で全国を制覇し洋種カボチャ普及の先鞭をつけましたが、より粉質で作りやすい黒皮が生まれて、今ではほとんど全部黒皮になってしまいました。赤皮栗は、赤というよりも朱色をしたもので、肉質はどちらかというと粘質です。粘質は嫌われているというよりも、黒皮の粉質のほうが好まれるものですから赤皮栗は今一つ伸び悩み、カボチャとしてはみな黒皮栗ばかりになっています。

 和種カボチャは醤油との相性がよいので日本風な惣菜料理に使われていたが、今はそういう料理がはやらなくなって廃れてきたということです。

 それから洋種は西洋のこと、和種は日本のことをさしますが、カボチャ自体は西洋や日本で生まれたものでなく、アメリカ大陸で生まれたわけで、和種カボチャは中央アメリカ、洋種カボチャは南アメリカ、ペポカボチャもどちらかというと中央アメリカの原産です。これがヨーロッパに渡って、それから日本へ入ってきたのです。洋種カボチャは冷涼な気候で、しかも雨が少ないところでないと良いものができなかったので、日本へ入ってきた当初は北海道と東北の一部で作られていただけで、他の所には普及しませんでした。和種カボチャは比較的温度が高くて、しかも湿気のある所でうまくできるものですから、日本中に広がっていろいろな品種が生まれたということです。

 洋種の発生中心(原産地)は南アメリカ、和種の発生中心は中央アメリカといわれていますが、これが一次発生中心です。和種カボチャは日本へ渡ってきて気候が合ったので、世界における二次発生中心といわれるぐらいに発達しました。原産地という意味で、昔は「源生中枢」といわれていましたが、今では「発生中心」という言葉が使われています。

カボチャについては

・種類としての動きがあるということ

・「芳香青皮甘栗」という適用範囲が広い早生品種が生まれて日本中で普及した。それにはビニールのトンネル栽培が大きな役割を果たした。雨が降ってもビニールでよけ、株元が湿気が高くならないということで発達した。洋種のほうがより粉質で、栽培がしやすく、収量があがるので、現在のように洋種全盛に変わってきた。
ということです。

 昔、洋種カボチャで「まさかりカボチャ」という大変大きなものが北海道にありました。皮が硬くてまさかりで割らなければいけないほどでしたが、粉質で大変おいしかったカボチャです。

 和種が日本へ入ってきたのは戦国時代(1500年代)で、洋種も同時代に入ってきたのですが、その時にはうまく栽培できず、幕末になって入ってきたものが北海道で定着したのです。

 現在輸入されているメキシコ産カボチャは黒皮栗で、日本から種子をもっていって向こうで栽培しています。トンガやニュージーランド、オーストラリアで作っているものも日本でごく最近品種改良したものを向こうで栽培し輸入しているのです。

 洋種のカボチャはかつては時期を外して沖縄からずいぶん入っていましたが、今では輸入物がかなりのシェアを占め、半分以上になっています。日本は夏から秋にかけてですが、向こうは日本の真冬に作るわけなので、ある意味では騒ぎになるほどにはかちあわないのですが、沖縄はカボチャの産地としては成り立たなくなってしまいました。

 カボチャが冷涼な気候を好むといっても温度格差があるとよいものができます。日中27〜28度で、夜間は5度くらい下がるというような気候条件だとでんぷんの蓄積がいいので、北海道では非常に品質のよいものができます。九州で作ると早くできますが、品質的には北海道のものがいいということです。

【質問】なぜカボチャがとれない冬至の時期にカボチャを食べるというのか。
 日本カボチャは日持ちがよいので、冬までおいて冬至のときに食べたわけです。昔は大きくて貯蔵性があったので、どこかその辺りに転がしておけば冬至まで日持ちし、それを冬至に食べると健康によいというので食べていました。しかし、そこまで置いてしまうと、あまりおいしくありません。

■レタス

 古い言葉でいえばチシャです。レタスには「玉チシャ」「葉チシャ」「立チシャ」「かきチシャ」の4つがあります。チシャの中には、クリスプとバターという2つのタイプがあり、日本ではクリスプのことをレタスといい、バターヘッドタイプはサラダ菜と呼びました。
 
クリスプ→レタス
バター→サラダナ
サニー
ロメイン、コス
かき
かき サンチェ 包菜

 「葉チシャ」は玉にならないもので、葉チシャの普及に貢献したのがサニーレタスです。

 「立チシャ」は日本ではほとんど食べられていなかったのですが、最近見られるようになりました。ロメインともコスともいいます。若いのを食べるとレタスとしては大変おいしいので、最近見られるようになりました。「掻チシャ」は葉を掻いて食べるから、掻チシャといったのですが、掻き取った葉で焼き肉を包んで食べるので、焼き肉レタスと呼ばれ、「サンチェ」とも呼ばれるようになりました。サンチェは韓国語からきた言葉のようですが、いろいろなものを包んで食べるから「包菜」とか「焼き肉レタス」とかいわれています。

 「掻チシャ」と同じ仲間ですが、大きくなった茎を食べるレタス「茎チシャ」は中国に行くとずいぶん出てきています。

 チシャという言葉は平安時代にはあり、「掻チシャ」につけた名前がチシャです。ヨーロッパではいわゆるレタスを「レタス」と呼んでいます。実際には全部レタス類ですけれども、クリスプ(レタス)に比べるととてもレタスとは思えないものもあります。日本ではこれらを全部使い分けています。

 バター・ヘッド型のサラダナは肉・魚料理などの敷物によく使われますが、サニーレタスやその仲間がたくさん出てきて、すたれてしまいました。東京の江戸川あたりでは多く栽培されています。
 
【質問】やまくらげは?

 やまくらげは「茎チシャ」と「掻チシャ」とほとんど同じようなものですが、これを裂いて干したものが「やまくらげ」で、「チシャトウ」のことです。
 中国山東省に日本との合弁会社があり、そこから輸入されています。チシャトウというのは「茎チシャ」で短いものと長いものがあり、皮をむいて小さく切って食べます。生でも食べます。

 チコリー(アンディーブ) トレビス、レッドチコリー エンダイブ(シコレ)

 西洋料理のプロの料理人たちは、チコリーをアンディーブ、エンダイブをシコレとフランス語でいいます。植物としては全部キク科です。共通点としては苦味があることで、裂くと白い乳液が出ます。キク科なのでレタスは黄色いきれいな小菊のような花ですが、チコリは青い花が咲きます。

 トレビスはイタリア語からなんとなく付けられた日本名ですが、レッドチコリのことです。我々が知っているトレビスはレタスの赤いようなものですが、イタリアに行くと全く結球しない長いもの、赤と白のぶちみたいなものもあります。
 シュンギクもキク科で、原産地は地中海ですが、ヨーロッパの人たちはこれを食べずに黄色いかわいい花を鑑賞し、中国、ベトナムでよく食べます。

 レタスは学名でラクチカ(lactuca)といいますが、これは乳のことです。和名の知者は、乳のような白い液が出るから、乳草でそれが縮められたといわれています。

 ヨーロッパでレタスはラテン語からきたそうですが、これも乳の意味です。東も西も同じ発想で世界共通の名前が出てきたのがおもろしろいところです。

【質問】レタスは若いときのほうがおいしい?

 回答・杉本さん:冬場は締まってきて重くなると、苦味が多くなる。元来はチシャは全部苦い。それを若どりすることによって、苦くないうちに食べようというのが日本の食べ方である。

 レタスはキャベツや白菜と同じでキュッと締まったものがいいとされ、出荷されていた。ところが、最近になってギュッとなると苦味が強くなるので、少し軟らかいもののほうがよいということで、レタスの産地は若どりするようになった。そうすると、苦味が少ない。

■エダマメ

 エダマメは植物としてはダイズの若どりしているものです。エダマメになるようなダイズの品種を選んでいます。エダマメはこうでないといけないということがたくさんあります。たとえば「サヤが密について実が充実している」ということですが、サヤが密についていて、早生でサヤが大きく分枝が多く、サヤつきがよいということは、植物として相反することばかりなのでありえない、とダイズ研究者が言っています。サヤつきが粗であれば大きくなるし、分枝が多ければサヤが小さくなってきます。

 トマトでは「早生で果実が大きくて収量がある」ものが求められますが、早生であれば収量が落ちるに決まってるし、果実が大きければ早生でありうるわけはない。エダマメでも同様で、要求されていることの中には相反するものがあるということです。

 「だだちゃ豆」はうっかり手を入れると独特の風味がなくなり、作る時期が限られ、豆の充実もふつうに作られているエダマメよりも悪い。これにうっかり手を入れると本来のうまみがなくなってくるということで、種苗会社泣かせです。無理をしてもしかたがないし、うっかり手をつけて文句をいわれても困るという感じも強いわけです。ダイズ自体は生産量がガタ落ちしていますが、エダマメだけは増えてきて最近少し落ち気味になっているということです。

 エダマメはサヤの毛が白いものと茶色のものがあり、白毛で黄色い豆のものが主体ですが、最近は黒豆のエダマメが出てきています。


 


●江澤正平先生の話
 
品種を教えよう

 消費者の会合に呼ばれた時に、うまい野菜をほしいのだが、どうやったらわかりますかということをよく聞かれます。やはりよい小売店のアドバイスを受けるのがベターと言います。では、よい小売屋さんを選ぶにはどうしたらよいか。野菜のことをよく知っているとか、嘘をつかないとかはいつでも最初にあげますが、野菜の場合でもだんだん果物に似てきて、味が問題になってきたから、味を知っている八百屋さんを選ぶようにといいます。味を示す品質は、人間でいえば名前です。名前をはっきりすることが大事なんだ、と私はどこへいっても申し上げています。

 いま、品種で売られているのはジャガイモは男爵やメークイン、トマトは桃太郎(品種数11)などですが、果物の多くが品種で売られているのに対し、野菜はまだまだです。これからは品種が大切です。

 消費者には、「買っておいしかった時、品種名を店に聞いてごらんなさい。わからなかったら調べてちょうだいと言いなさい」と教えています。まじめに調べてくれるスーパーや八百屋さんがみなさんの味方ですと言っています。

 品種で覚えるのが手っ取り早いのですが、時期によっても味は違います。エダマメもどこの産地がいつ頃出回るというのは決まってきますから時期が大事といいます。みなさんの店が質問を受けてわからなかったら、市場へ、産地へ聞いてください。産地で品種がわからないというだと、品物を大切にするという気がない産地だと思います。産地には品種をなるべく書いてもらうように。それが一番大切なんだということを頭に入れていただきたい。

自分たちが野菜を食べる習慣をつけること

 みなさん朝食は何を食べていますか。野菜が足りない。食べているひまがないというのは自分を大切にしていない証拠です。食事を大切にし野菜をたくさん食べていくことが必要。野菜が売れない、売れないといいながら、日本は消費が少なくなっています。
 野菜は飽きずにたくさん食べてほしいという前に、まず自分たちが野菜をたくさん食べるという習慣をつけなければいけません。そうでないと、お客さんに「野菜が健康にいい」とか言ってもだめだと思います。そうでないと長生きしません。長生きしたいと思うならば野菜をたくさん食べてください。今日の話は2つ。終わり。

 


鈴木寛先生の商品説明

【レタス】
・レタスは指定産地になっていて、入荷が多いのは長野県、群馬県、岩手県の順です。単価的に6月よりは安くなっていますが、去年よりは高め推移です。
 
・レタスはいろいろな品種が入っていますので、今回もってきたのは、その県の代表品種ということでとらえてください。岩手県のJA奥中山の「マイヤー」、長野県のJA佐久あさまは「サクセス」が主力品種、もう一つJA長野川上支所は「オリンピア」という古い品種で、食味が非常によいといわれています。レタスは甘さを感じる野菜ではないので、生で食べた中で違いを感じ取っていただきたい。また、今回は玉レタスをメインにしましたが、たまたま東京青果で扱っている長野県、信州園芸の「いたりあーな」と名付けたものをもってきました。これは、オランダの種を輸入し日本で作っている商品です。イタリアでオーソドックスに市場に出回っている6種類のリーフ系レタスを時期に応じて組み合わせたものです。組み合わせ方や、1回で使いきる量も考えて商品化し、東京青果では1袋60円で販売しています。


【カボチャ】

・カボチャは、鹿児島の入荷量が多いものの、今月は関東が中心になり、茨城県、神奈川、栃木という関東3県で入荷を占めています。現在の状況はkg単価178円ということで、いくらか高めという状況です。

・カボチャには和種、洋種ありますが、市場に入荷しているのは洋種オンリーといってよいぐらいで、和種がなくなりました。今回も日本カボチャをなんとか入手しようと、千葉・JAいんばの「佐倉」カボチャをもってきました。黒皮系といっていますが、これはあくまでも在来種の日本カボチャで、篤農家がもっていた品種です。佐倉カボチャも一世風靡しましたが、今で貴重品になっていて、生産者も減っているのが現状です。現在、日本カボチャといわれるものが激減していて、西南団地を中心に多くは作られていません。昔は栃木県が芳香青皮甘栗の大産地でしたが、今は洋種の産地になっています。

・神奈川JA三浦市の「みやこ」は、こだわりカボチャということで入荷しています。「みやこ」「えびす」の2種類が西洋カボチャの代表的な品種ですが、今回「えびす」はもってきていません。当社には茨城産江戸崎カボチャが二番果で入っているのですが、まずいといわれても困るのでもってきませんでした。

・粉質度が高いものがよく売れています。「みやこ」カボチャは大きく作りづらい品種ですが、神奈川や北海道が「みやこ」の大産地です。

・栃木JAうつのみやの「ほっこり」は粉質度が高く作りやすくて大玉になりやすい。同じく「イーティ」は「みやこ」と栃木の「中山」を交配してできたので粉質度が非常に高い、重量感もあり肉厚な品種です。JAおやま「九重栗」は切ると果肉の色がイエローっぽく、特色はハート型に近い。西洋種中心で粉質、糖度が高いのが品種の主体になっています。

 愛知・JA豊橋の「プッティーニ」(サカタ種苗)は飾り用のカボチャを食べられるように交配してできました。電子レンジで調理できます。熊本・JA鹿本の「坊ちゃん」はミニカボチャで、糖度が高く食味よく、手軽に調理ができます。

【エダマメ】 

・エダマメの主力産地は関東で、群馬県が一番入荷が多く、千葉、埼玉の順。入荷量的には去年よりも若干少ない。kg単価821円。ことしの天候は、特に関東エリアが高温推移なので比較的出回りが前進傾向で出荷されています。そんなことで後作が一緒になってしまうような出荷状況になっています。

 茶豆、だだちゃ豆は、市場性からいえば、豆の入りとグリーンの濃さをバロメーターにしていたが、見てくれよりは味を理解してもらえるようになりました。サヤよりはうまみを売っていく傾向になっています。群馬県の天狗産地に品種を聞いたのですが、「ユキムスメ」までは言ってくれましたが、教えてくれませんでした。

 新潟・JA越後中央の注目してほしい品種は「湯上り娘」で、白毛、茶豆風味です。茶豆風味といいつつ白毛で、もぎりタイプです。

 青森・JA田子町の早生種「一力」は枝つきです。山形・JA鶴岡のだだちゃ豆は、味と香りが優れています。JA鶴岡で商標権をとっているので注意してください。

補足

●江沢先生

 江戸崎カボチャが完熟で出すようになったのは、完熟のほうがうまいからというのでなく、荏原青果と江戸崎の産地が契約栽培をしようと計画していたら、話が折り合わず日数がたっちゃった。それで、カボチャが完熟になってしまったので、食べてみたら「これはうまい、完熟にしよう」という話になった。えびすかぼちゃは花が咲いて55日たってから2〜3日おくとすごくうまくなる。農家としても必ず完熟にさせようとして、花が咲いたら何日目と管理するようにした。そして、カボチャとしては高値の300円で販売したが、うまかったからよく売れた。

 江戸崎カボチャがとてもうまいというので、よそのJAでもまねをしようとしたが、栽培ノウハウだからと教えてくれない。そのうちに完熟したらうまいということで生産者が積極的に完熟させるようになってきた。「みやこ」ならば45日で完熟する。

 今、八百屋さんでカボチャ1個のまま売るという店は少ないだろうが、切ってあれば、うまいかどうかは種の充実具合で見当がつく。カボチャを切り売りして売れなかったら、もっと細かく切ってあげれば年寄りにはいいだろう。

 江戸崎みたいに失敗から学んでいくという姿勢が大切。

●芦沢先生

 在来種は富津カボチャといわれていた。このカボチャを菊座ともいうのは、昔武将の兜の上についていたものに似ているからです。日本中ずいぶんあったのですが、ほとんどなくなっています。

 


荒井慶子先生の料理アドバイス

・カボチャは蒸しただけ。坊ちゃんは電子レンジでチン。途中でひっくり返したほうがいいみたいです。菊座のカボチャはギリギリのの薄味で煮ました。枝豆はNHKテレビの「試してガッテン」で、黒崎茶豆だけは4%といっていました。枝豆をどのようにゆでたらおいしいかがテーマで、お湯に対して塩の量をいろいろ変えて試食しどれがおいしいかとやったら4%が多かったのです。そのときには塩を入れないもの、1%の塩分、4%の塩分でゆでたものの3通りでテストしていましたが、4%の塩分だと1〜2粒ならばうまいけれど、家庭でエダマメをたくさん楽しむには、塩気が口の中に残る感じがします。
 
 枝豆を塩もみせずに、ひたひたの水を入れて沸騰させ、湯に対して1%の塩を入れた後、エダマメを入れて蓋をし、蒸し煮状態で約3分ゆでる。ゆであがってざるにとったときに振り塩をする。塩分を控えている人は振り塩をしなければよいでしょう。エダマメの先をはさみで切ったほうが熱の通りがよいということでしたが、切らずにゆでるときは少し長めにゆでたほうがよいでしょう。

試食の感想

【レタス】

*JA中奥山のマイヤーのほうが味はよかったが、長野のほうが食感はよかった。
*マイヤーのほうが苦かった。(長野の)サクセスとオリンピアはシャキシャキ感があっておいしかった。

*お客にこれだけおいしいというのは伝わらない程度の味の違いだと思った。レタスが苦いというのはお客さんはあまり知らない。苦味を食べるのを伝えていったらいいなと思った。レタスとキャベツを食べるときに外葉と内側の葉を一緒に食べることをすすめている。外葉に近いほうを食べると苦味があるだろうし、内側と食べると味がブレンドされると思う。

*長野のオリンピアがおいしいと思ったが、味の違いを説明するのは難しい。

*レタスは味の濃いドレッシングで食べるから、このレタスがおいしいというのはどうかなと思う。

【カボチャ】

*カボチャはお客さんの使い道がわからないし、何をすすめたらよいのかと悩んでいる。
*うちは「みやこ」を扱っているが、「ほっこり」が意外においしく、食べやすいと思った。

*「みやこ」と「イーティ」が甘みが強くておいしい。小さくて食べやすい。

*「みやこ」と「ほっこり」は食べやすい。「九重栗」はみずっぽくておいしくない。(同様の意見4件)

*「坊ちゃん」は自分で買ったほうがおいしかった。

*黒皮はカボチャではない感じでさっぱりしている。「坊ちゃん」はきめがあらい。
・カボチャは大好き。ほくほく系が好きなので、「イーティ」「みやこ」の順に好き。黒皮かぼちゃは日本料理店には出しているが、だしで煮て品よく出すという感じ。

*「イーティ」が糖度もあって食べやすい、見た目も食欲がそそる。売るのによいという気がした。

【エダマメ】

*「湯あがり娘」は思ったほどではなかった。

*豆はみずみずしさが大切。枝豆は塩加減、ゆで加減が大切。食べていても豆の粒が大きくて食感がよいとか、それ以上のことはわからない。

・新潟のは甘みがあってほかのものと違う。
・天狗と田子町は似たようなところがあり、判断しづらいが田子が好き。
・エダマメはおいしい。あとは好みだと思う。

●杉本さんから

  「ブルーベリージャム」の提案 
 ブルーベリーがたくさん出回っているが、買ってきたその日からつぶれが出て、2日目は生で売るのが無理な状態。そこで、ブルーベリージャムを作って販売してみてはいかが。
 
・ブルーベリー(生)2kg、砂糖1kg

・お鍋に入れて、細火で1時間位煮る。5分おきくらいによくかきまぜ浮いたアクを取る。
・1時間後、ペースト状になったところで火を落とし熱をさませばゼリー状になり出来上がり。

 うちの店では100g200円で販売しているが、2kg分を加工すると、煮上がりで2.3kgになるので、4600円の売上げ。200g250円10パック(2500円)に砂糖代金を加えて差し引きすると、儲けとまではいかなくとも労力分くらいは出るし、お客さんにジャムを提案しながら売ることができるので、生のブルーベリーも売りやすい

●浅賀さんから
「フルーツで栄養補給」の提案
 ブルーベリー、アンズは煮て食べるとおいしく、ヨーグルトとよく合う。アンズをまともに売るのは大変だが、漬けたりシロップ漬にして食べるとおいしい。まずい桃もヨーグルトに合わせるとよい。
 暑い夏は食欲が失せるが、野菜を食べない分を果物で栄養補給をするとおいしいという食べ方を提案してほしい。

受講生 永尾猛さん(生産者)がアスパラガス「ウェルカム」の苗を持ってきてくれたので、芦澤先生が講義の前に

「アスパラガスは雄と雌があるが花が咲くまでは雌雄がわからない/アスパラガスは株分けが必要/種をまいてから3年目から穫れ始めて上手に作る人だと10数年も収穫できる/生産性や品質を考え、生産者は7〜8年たつとまた更新して新たに作り始める」といった面白エピソードを紹介してくださいました。

アスパラガスの葉を見るのは初めてという八百屋さんもいたようです。